JP、【R】に行く(後編)

「新人ですが、よろしいですか?」と聞かれてキッパリ断れる人っているのだろうか。あとで思ったのだが、不安を感じたのなら遠慮する必要はない。自分のカラダのことなのだから。

「よろしいですか?」と聞く方も聞く方だ。でもたぶん、「今すぐ対応できるスタッフは新人だけです」という意味なのだろう。そう解釈した。

Help Me ! の方が強かった。「新人はちょっと…」と答えたなら、30分とか1時間とか待たされるハメになるだろう。

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そうしてベッドに横たわり、施術がスタートした。経験の浅い人にありがちな“親指に力点が偏る”も、クレームするほどではない。ある程度ケアしてほしい足が終わると腰に移動し上半身となるのだが、ここで気になる点が。

なんとなく動きが緩慢なのだ。うつ伏せで目を閉じているから音と気配だけではあるが、なぜか移動が多い。スリスリという足音ばかりするわりに身体に触れない。勘違いかもしれないが、ポジションかケアの順番を迷っているように感じる。スリスリの足音が、頭側に行ったり身体の横に移ったり。立ち位置がしっくり来ないという印象なのだ。

思うに、40分の背面ケアのうち15分強を足に費やしたろうか、残り時間と残り部位のケアを迷っているのかもしれない、というか忘れてる・・・?

そういえば、こちらの腕を背中に回して肩の圧しをしたとき、左だけやって右をスルーしたのだ。もちろんそれを指摘したりしない。そんなところはどうでもいいからだ。新人にありがちな『40分背面ケアの手順』が足のリクエストで崩れ、若干のコンフュが起きている、そう感じたのだ。

そして、ついに冒頭の「不安」が的中することになる。

そろそろ時間という頃、彼女はワタシの肩甲骨あたりを、体重をかけて圧す、圧す、圧す。基本的に彼女のタッチはソフトではない。そしてその強さが数倍になったのだ。圧された背中の反対側の胸が激しく痛むのを感じた。(通背拳か)

「あたっ、あたたたたたっ!」(北斗神拳か)と声をあげ彼女の動きを制した。少し起き上がり自分の胸をさすると彼女は言った。

「痛かったですか?」

返事はしなかった。どうして「?」という質問形なんだ! すると彼女、続けてこう言った。
「あんまり背中がこってらっしゃるので…」

一生懸命の結果だから怒ってもしかたがないが、まずは謝罪の言葉があってしかるべきだろうとは思った。怒るほどではないが、施術をストップさせ、自分で胸を押さえる程度には痛かったのだ。

しばらく唸っていると、「大丈夫ですか?」と彼女。大丈夫じゃねーよ、と言いたかったが我慢できないほどじゃない。ま、いいか。研修で叩き込まれたルーティンを守らなきゃ、という気持ちが強かったため少し急いだ結果だと解釈しておく。たとえば通常3分でケアするのを1分で消化しようとし、その結果3倍の強さになった・・・なわけないな。

痛みが治まったところで再びうつ伏せに。「弱めにしますね」との言葉に答えず、“よぎった不安”に素直になるべきだったと反省していた。

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それからほんの数分で40分が終了。そそくさと着替えて会計。4,000円を支払った。そこで彼女が言った。「わたくし○○が担当しました」

この名前を覚えておかねばと思う。次回はNGにしなければならないからだ。この手のチェア系マッサージで指名などしてたまるかと思う。しかも指名料(500円)取られるのだ。ん?もしフリーで入ってこのスタッフに当たり、NGしたら指名料は発生するのだろうか。“逆指名”…とは言わないな。

 

ま、そのときは別の店に行けばいい。あちこちにあるのだから。でも数ヶ月したら忘れてしまうだろう。以前に受けて気に入ったスタッフもいたのだが、名前も顔も覚えていない。

そういえば最初に指名はあるかと聞かれた気がする。あったとしても指名する気などないが、NGは忘れない方がいい。とはいえメモるほどでもない。結局のところ、Help !のときはまたココに来ることになるだろう。「て○み○」や「リ○ク○」のようにNG店にしてしまうと、またイチから探さねばならない。それも面倒だ。

足の張りとダルさはこの瞬間は治まったのだから。代わりに小さなストレスを貰ったが。ま、いいかと立ち上がろうとしたときに彼女が言った。

「次回お越しのときは、ぜひ××コースもお試しください」

マクドか!? 急いでいつも行くメンズエステを予約した。

 

<JP>